【禅聴者ブログ】問題発生場所が問題解決できるか?

こんにちは。禅聴者冨ヶ原です。

 

雪景色から一転、春のような日差しが降りそそぐ一日でした。

 

さて、本日は「問題発生場所が問題解決できるか?」のお題について書きたいと思います。

 

 

私は仕事柄、よく組織内の問題事課題事についてお話を伺います。

その中でつくづく感じることがあります。

 

それがこのお題です。

 

 

わたしはよく「樹木」を例にして伝えていることがあるのですが、それは

表面的な部分と内面的な部分、顕在化と潜在化、要は土の上に出ている幹や枝は表面的や顕在化している部分、

それに対して根は内面的や潜在化の部分である。

 

大抵、お話を聴いていて出てくる問題事や課題事は表面的、要は見える部分の話でしかない。

しかし、見えていない根を知るために深堀していくとその問題事が起きる原因が見えてくる。

これは、第3者である人間がバイアスも無しに客観的視点と深堀する聴き方をしていくから見えてくるものであり

当事者だけではなかなか出てこない、いや出しづらいと言ってもいいかも知れない。

 

ご存じの方も多いと思うが、自分自身を客観視するのは難しい。自社もそうだ。

それに問題事の原因に目を向けた際にはこんな心境になったりするのだ。

ネガティブな気づきを認めたくない。忖度。他責。表面的理解で終わらす。

そもそも根を知ろうとしない。

こういったことが非常に多いと感じる。

そのような視点観点で課題を出し解決に向けて四苦八苦している訳だ。

 

そりゃあ根本的な解決にはならないよね、だから何度も繰り返すんだ。

と思ってしまう。

 

そして、深堀りしていくととうとう問題の根本的原因が出てくるのだ。

その原因に、問題が発生している当事者にあるということが良くある。

その当事者が当現場がその問題事を解決しようとしているのだ。

 

 

こういった例は今まで結構見てきたが、最近あった事例を書きますね。

 

とある地方企業の人事部長にお話を伺っていた時のこと。

その企業は社員数数千人といった中小企業。

初回の電話にて現在社内で抱えている課題についてお聴きしたところ、新規事業に向けて必要な人事部の

採用をしてもすぐに辞めてしまう。社員の教育にも手を焼いていると言う。

その原因は何を考えられるかと問うたところ、新規事業の内容が難しいからという応えだった。

社員教育に関してはサブリーダーの知識不足とのこと。

 

 

この日はそれらを聴いて電話を切った。

 

数日後、改めて電話をしたところ電話の窓口の女性は、部長は席を外している、どこにいったか分からない、

何時に戻るか分からない、社内にいるか社外にいるか分からない、と言うのだ。しかもこれが人事部の社員の

返答だ。もちろん明らかに居留守だというのはわかるが、これが本当なら尚のことマズイ状態だ。社員教育が

自信の部の中でも出来ていないということになる。コミュニケーションもあったもんじゃないだろう。

まあ、しかしこの場合はほぼ高確率で居留守を使っている。

では、先ずそこでだ。これは想像ではあるが、私からの電話を取り次がなくて良いというお達しが出ているのだろう。

そのため電話口の社員はくちを揃えて、そこにいるのも関わらずいないと応えているのだ。

 

要は、上司が部下に「嘘をつけ」と指示しているということだ。

 

先ずこれが一つ目。

あ、そうそうなぜ居留守だと確定できたかはもう一つ理由がある。

少し意地悪かも知れないが、電話口の人が回答に困る質問を立て続けにしたところ、返答に困り本人に繋ぐことに

なったのだ。はい、すぐ本人登場。ほらね。

 

 

まあそれはさておき、2つ目。

 

その電話で私のHPをメールで送付して欲しいとのこと。それを上層部にて報告するからとのこと。

もちろんすぐに送付する。

先方からすぐ返信がきたことに少し疑問に思いながら開くと、上層部に送るところを私に誤送信してきたのだ。

しかも内容がまぁ・・・・。

 

その誤送信に気づいているのかいないのか、このことに対して何の連絡もない。

どちらにしてもありえない状況だ。

 

さて、この人事部長は社内の課題として何と言っていたか。

社員教育に手を焼いている、良い人材が辞めてしまう。

 

 

そりゃそうだ。

 

 

根本的原因はそこにある。

その問題を発生させている人、場所が、問題を解決するために新たな優秀な人材を採用しようと繰り返している。

これ、解決に繋がりますか?

 

 

繋がるはずありません。原因も理解できていないのですから。

 

 

こういった事例は本当に良くあります。これは人事の部分に限ったことではありません。

営業が上手くいかない、売上げが上手く上がらないなど根本的な原因を知るには第3者の視点観点は非常に有効的です。

 

問題発生場所が問題解決するのは極めて難しいのです。

 

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